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オフィスデザインのレイアウト・内装工事に関するブログ
更新日:2024/02/16
オフィスでのパーソナルスペースは、従業員の労働生産性と密接に関係しています。適度なパーソナルスペースを確保できないと、労働生産性が低下し、企業の成長や発展を妨げる原因になるおそれがあります。オフィスレイアウトを考える際は、パーソナルスペースを考慮してデザイン、設計しましょう。
オフィスでのパーソナルスペースの重要性や、パーソナルスペースがないオフィスのデメリット、パーソナルスペースを重視したオフィスレイアウトを考える際のポイントについて解説します。
目次
パーソナルスペースとは、他人が自分に近づいても不快に感じない範囲のことです。パーソナルエリア、対人距離とも呼ばれており、このスペース内に他人が入ってくると、人は強い不快感や抵抗、ストレスを覚えます。そのため、十分なパーソナルスペースが確保されていないオフィスで仕事をすると、常にストレスや不快感にさらされることになり、人によっては業務に集中できなくなってしまうでしょう。
集中力が低下すると、仕事の質やスピードも低下し、個々の労働生産性が下がります。少子高齢化の日本では、ほとんどの産業で慢性的な人手不足に陥っており、個々の労働生産性をいかに高めるかが大きな課題です。業務効率を上げるためにも、オフィスのレイアウトを見直し、パーソナルスペースを十分確保できる環境を整えるのが大切です。
オフィスで十分なパーソナルスペースが確保されていないと、以下のようなデメリットやリスクが生じる可能性があります。
1つ目のデメリットとして、従業員の集中力、モチベーションが低下する可能性があります。オフィスにパーソナルスペースがないと、自分のエリアを侵されるストレスや不快感を常に抱えて仕事をしなければなりません。そのような状態では業務に集中しにくくなり、仕事の能率が悪くなったり、ミスを犯しやすくなったりするかもしれません。また、常に気を張っていると心身に疲労が溜まり、ますます仕事の生産性が落ちるという悪循環に陥ってしまいます。
2つ目のデメリットは、感染症のリスクが高くなることです。パーソナルスペースがない状態は、他人との距離が近いということです。感染症が流行している場合、他人と近い距離で仕事をしていると、飛沫感染などのリスクが高くなります。オフィス内で集団感染が発生してしまうと、業務全体がストップして自社に影響が及ぶのはもちろん、取引先や顧客に迷惑を掛けてしまう可能性もあります。特に多くの人が長時間働くオフィスでは、感染症対策として適度なパーソナルスペースを設けるのが重要です。
パーソナルスペースを十分確保したオフィス環境をつくるには、レイアウトのポイントを押さえておく必要があります。ここではパーソナルスペースを確保できるオフィスレイアウトのポイントを4つに分けて解説します。
パーソナルスペースを確保するためには、まず必要なパーソナルスペースがどれくらいかを把握しなければなりません。パーソナルスペースは、アメリカの文化人類学者エドワード・ホール氏によって、下記のゾーンに分類されています。
上記の分類は相手との関係性に基づいてゾーニングされています。オフィスレイアウトでは社会距離を基準にするのが一般的です。社会距離とは、個人的に親しい関係ではないものの、会話に困らない程度の距離です。具体的には机を挟んで会話ができるくらいの距離で、1.2~3.5mくらいがおおよその目安でしょう。職場の同僚やチームメンバーとの距離であれば、1.2~2m程度が適当とされています。オフィスレイアウトを考える際は、社会距離を目安に適度なパーソナルスペースを確保することを意識しましょう。
パーソナルスペースを確保するためには、オフィスの面積を考慮するのも重要です。オフィスの面積には限りがあるため、従業員同士のデスクを離そうとしても十分な間隔を空けられないこともあります。その場合は、オフィス家具の選び方や、配置の仕方を工夫してみましょう。
例えば、デスクの大きさを少し広げれば、デスク同士が隣り合っていても十分なパーソナルスペースを確保できます。また、デスクの間にパーティションを設置するのも一つの方法です。パーティションにはさまざまなタイプがあり、天井まで達するタイプもあれば、背が低くて可動式のものや、卓上に設置できるものもあります。
天井まであるハイパーティションの場合、個室のようなスペースを作ることができるため、隣のデスクとの距離が近くても不快感を覚えづらいでしょう。
腰あるいは背丈くらいのローパーティションは、工事も不要で簡単に設置できます。可動式で好きな場所に設置でき、レイアウトに取り入れやすいところがメリットです。卓上パーティションはデスクの上に直接設置するため、スペースを確保する必要がありません。パーティションによって特徴が異なるので、自社のニーズや予算などに合わせて選ぶのがポイントです。
パーソナルスペースを考慮したオフィスレイアウトにするなら、利用シーンに応じてレイアウトを変えるとよいでしょう。オフィスでのパーソナルスペースは社会距離を基準にするのがポイントですが、同じ社会距離でも場所の用途や目的に合わせてパーソナルスペースを調整すると、より生産性の高い環境を目指せます。
例えば執務スペースの場合、従業員同士でコミュニケーションを取ることがあるため、パーソナルスペースは比較的小さめに設定します。一方、会議室では少し大きめにパーソナルスペースを設けると効果的です。
会議は参加者が活発に議論を行う場なので、あまり距離を取り過ぎると声が聞こえない、全員の顔を見渡せないなどのデメリットがありますが、逆に距離が近すぎると不快感が大きくなってしまい、会議に集中できなくなる可能性があります。このように、同じオフィス内でも場所の用途や目的に応じてパーソナルスペースを調整すると、より快適なオフィス作りを実現できます。
パーソナルスペースを確保するためには、フリーアドレスを導入するのもおすすめです。フリーアドレスとは、固定席を設けず、従業員が自由に席を選んで業務を行うスタイルです。例えば一人で集中して業務をしたいのなら周囲に人がいない席を、逆にコミュニケーションを取りたいのなら周囲に人が集まっている席や中央付近の席を選ぶことができます。パーソナルスペースに対する感覚は一人ひとり異なります。フリーアドレスを導入することで、それぞれのパーソナルスペースに合った席を選ぶことが可能です。
パーソナルスペースを確保するためのオフィスレイアウトで注意すべきポイントを2つ紹介します。
パーソナルスペースには男女差があり、男性のパーソナルスペースは一般的に前後に広く、横に狭い楕円状をしていると言われています。そのため、両隣から近い距離で話し掛けられるのはあまり抵抗を感じなくても、正面からいきなり距離を詰められたり、背後から突然声を掛けられたりするのは苦手だという男性が多いかもしれません。女性のパーソナルスペースは前後左右の差がなく、真円に近い状態とされています。
男性のパーソナルスペースを基準にしてオフィスをレイアウトすると、女性にとって十分な左右のスペースを確保できず不快感につながるおそれがあります。逆に女性のパーソナルスペースを基準にすると、男性がストレスを感じる可能性もあります。オフィスレイアウトを考えるときは男女双方の意見を取り入れ、どのくらいのスペースがあれば適切なのか、多角的に検討しましょう。
パーソナルスペースには男女差があると説明しましたが、同性同士でも他人を許容できる範囲には違いがあります。従業員一人ひとりの事情に合わせてオフィスレイアウトを作るのは難しいですが、レイアウトを工夫することで、ある程度個人差に配慮することが可能です。
例えば、パーティションなどで区切った集中ブースを設ける、フリーアドレスのデスク配置を部分的に変え、ニーズに応じて使い分けられるようにするなどの工夫を取り入れれば、パーソナルスペースが広い従業員でも快適な作業空間を確保できるようになるでしょう。
人にはそれぞれ、他人にこれ以上近づいてほしくないと感じるスペースがあり、それを超えて侵入されると不快感やストレスを感じるようになります。ストレスを感じたままでは仕事に集中できず、労働生産性が低下するおそれがあります。人手不足の解消や労働生産性の向上を目指すのなら、パーソナルスペースを十分に確保できるオフィスレイアウトを意識しましょう。
オフィスデザインやレイアウト、オフィス移転を手掛けるハタラクバデザインでは、業務効率の向上や社内コミュニケーションの活性化など、お客様のニーズや目的に合ったオフィスレイアウトを提案しています。
オフィス内のデザインや設計はもちろん、内装工事やオフィス家具の設置などワンストップでご依頼いただけます。パーソナルスペースを確保したオフィスレイアウトをご希望の方は、ぜひハタラクバデザインにご相談ください。
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