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更新日:2024/02/15

#オフィス移転

オフィスの増床とは? オフィス増床はほんとに移転よりお得?

従業員の増加や設備の導入など、さまざまな理由によって従来のオフィスが手狭になってしまうケースがあります。オフィスが狭くなった場合の対応方法の一つが、増床です。オフィスの増床には、さまざまな方法があります。それぞれのメリット、デメリットを把握しておくとスムーズに増床に進められるでしょう。

本記事ではオフィス増床のパターンやそれぞれのメリットやデメリット、増床に当たってのポイントを解説します。
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オフィスの増床とは?

「増床」とは病院においては病床の増加を、商業施設では売り場の拡大を意味します。オフィスにおける増床とは床の面積を増やし、より広いスペースを確保することです。具体的には次の4プランで増床を図ります。

● 内部増床:入居しているビルの別フロアに新しく部屋を借りる
● 分室増床:別のビルで部屋を借りる
● オフィス移転:現在入居中のオフィスよりも広いオフィスに移転する
● 自社ビルの建て替え:自社で保有しているビルを建て替えて広いオフィスにする

オフィス増床プラン別のメリット・デメリット

オフィス増床は4つのプランごとにメリット、デメリットがあります。オフィスが手狭になってきたから増床をしようと検討しているのであれば、事前にそれぞれのメリットと、デメリットを把握しておきましょう。

内部増床のメリット:スムーズな入居が期待できる

入居しているビルに新たに別のオフィスを構える内部増床は、スムーズな入居が期待できます。一般的にビルにオフィスを構えるには入居の審査が必要です。しかし、内部増床であればすでにビルに入居しているため、審査なしでの入居が可能です。さらに、入居にかかる費用が割引かれるケースもあります。

また同じビルであるため、勤務地の変更が不要で従業員も働きやすく、建物を分散させてオフィスを構えるよりもスムーズなコミュニケーションが期待できます。

内部増床のデメリット:同じビル内に空室があることが条件

内部増床は同じビルに空室があることが条件です。もしビルに空室があったとしても、求めているサイズのフロアとは限りません。また、入居がスムーズで多少の割引が発生する ケースがあるとはいっても、新たに部屋を借りるには費用が必要です。

分室増床のメリット:事業に応じた立地を選べる

別のビルにオフィスを構える分室増床は、事業やコストに応じて立地を選択できます。例えばコストを抑えたいのであれば、駅から少し離れたビルを選択します。一方、営業部門を分室に移動させるのであれば、駅から近く移動しやすいビルがおすすめです。また、大きな駅に近いビルにオフィスを構えることで、企業のブランドイメージを高める効果も期待できます。

オフィス全体を移転するケースよりも引っ越しにかかる費用が抑えられるのもメリットです。分室であれば、移転する部署に必要な什器やOA機器などを移動させれば済むので手間も少なく済みます。

分室増床のデメリット:入居の審査が必要

分室増床は新たなビルにオフィスを構えるため、入居に当たっては審査が必要です。当然、審査に加えて入居のための費用も求められます。また事業所が追加で発生するため、登記簿に住所登録が必要です。

さらに分室増床は、費用や手続き以外にもデメリットがあります。分室増床は建物が分かれてしまうため、従業員同士のコミュニケーションが少なくなりがちです。

従業員によっては分室に「飛ばされた」と感じてしまうかもしれません。モチベーションの低下や従業員の誤解を防ぐには、分室のレイアウトのみならず移動する従業員への通知などにも配慮が必要です。

オフィス移転のメリット:より良い立地や条件のオフィスを探せる

オフィスそのものを移転することによる増床には、立地や広さなどにおいて現状より好条件のオフィスを探せるというメリットがあります。例えば従業員の人数と広さが見合ったオフィスに移転することで、業務の効率化が期待できるでしょう。また現在のオフィスの課題を改善するためのレイアウトも作成可能です。

オフィス移転のデメリット:引っ越し費用がかかる

オフィス移転では入居審査や入居費用の負担が発生します。入居費用に加えて、現在のオフィスから移転するための引っ越し費用も必要です。企業によっては自社の業務フローや事業に合わせて、現在使っているオフィス のレイアウトを変更しているかもしれません。オフィスのレイアウトを変更していると、原状回復工事の費用も求められます。

さらにオフィスそのものが移転するということは、従業員全員の勤務地が変わるということでもあります。従業員によっては勤務地が遠くなったり、通勤手段が変わったりして交通費が高くなるかもしれません。通勤手当などを支給している場合、従業員の交通費が上がるほど会社の負担も増大します。

自社ビル建て替えのメリット:自由度の高さ

自社ビルを保有しているのであれば、建て替えによって増床が可能です。自社の持ち物であるため、自由度の高いレイアウトを実現できます。また耐震設備やセキュリティ設備も刷新できるのも利点です。

自社ビルを建て替えることで、新しいビジネスへの期待も従業員間で高まるでしょう。その結果、従業員のモチベーションアップも期待できます。

自社ビル建て替えのデメリット:多額の費用が必要

レイアウトや設備も刷新できる代わりに、自社ビルの建て替えには多額の費用が必要です。また、自社ビルに他のテナントやオフィスが入室しているのであれば、工事期間中に一次的に他へ移ってもらうか、立ち退きを交渉 しなければなりません。これらの交渉は早めにスタートさせる必要があります。

さらに自社ビルを建て替えるとなると、一時的に現在のオフィスを使用できなくなります。そのため、仮設オフィスの用意も必要です。

オフィスを増床する際の5つのポイント

オフィスを増床する際は次のようなポイントを押さえておきましょう。

● 増床の目的を明確にする
● 現オフィスの周辺環境を確認する
● コストを把握する
● セキュリティ対策を講じる
● 取引先への連絡を忘れない

増床の目的を明確にする

オフィスを増床する際はなぜ増床するのか、目的を明確にします。目的を明確にすることで、どのような増床を実施すればよいのかが見えてくるからです。例えば新規事業を始めるに当たり、従業員の増員を想定して増床する場合なら、打ち合わせや応接間などを作ることよりも、広い執務スペースの確保を優先した方が良いでしょう。

目的を明確にする際は、現状のオフィスにどのような課題があるかを洗い出すのも大切です。動線やコストなどの課題を解消できるオフィスを選びましょう。

現オフィスの周辺環境を確認する

オフィスによっては周辺環境が課題というケースもあります。現状のオフィスが駅から遠い、飲食店が少ない、郵便局・銀行が遠いといった課題を抱えているのであれば、増床に伴って分室を用意する、オフィスを移転するなどの選択がおすすめです。

現状のオフィスが抱えている課題を解消できる分室や、ビルを探して増床を目指しましょう。

コストを把握する

オフィス増床にはコストが発生します。内部増床、分室増床など、増床の方法によって必要なコストは異なります。増床方法によるコストの差は大きいため、事前にどれくらいの費用が必要なのかを見積もりで確認しましょう。

コストを少しでも抑えるには、居抜き物件の活用がおすすめです。居抜き物件とは、元々ある家具やレイアウトがそのままの状態で貸し出されることです。居抜き物件であれば、什器や原状回復のためのコストを抑えられます。また居抜き物件に分室増床すれば、内部増床よりもコストを抑えられる可能性があります。

セキュリティ対策を講じる

オフィス増床に当たっては、セキュリティ対策を講じるようにしましょう。例えば、内部増床や分室増床のケースではさまざまな従業員がオフィスを往来します。しかしオフィス間を行き来しやすくするために出入り口を開放しておくと、外部からの部外者の侵入 を許してしまうリスクがあります。

オフィスのセキュリティ対策を講じるのであれば、出入り口に防犯カメラを設置する、ICカードやスマートフォン認証を導入するなどの対策も有効です。また、ゾーニング によってもセキュリティ対策は講じられます。例えば高いセキュリティレベルが必要なスペース をオフィスの出入り口から遠くに配置することで、セキュリティ対策にかかるコストの削減が可能です。

取引先への連絡を忘れない

オフィス増床によって移転をしたのであれば、取引先へ忘れずに連絡をしましょう。取引先によっては、請求書や納品書などさまざまな書類を郵送してくるケースがあります。移転の連絡が遅くなってしまうと、取引先が旧住所に書類を送ってしまうかもしれません。そのため、移転の1カ月前には新たなオフィスの住所を伝えることが大切です。

また、分室増床であっても、別のオフィスに移転する部署宛ての郵便物は、新住所に送ってもらえるよう取引先へ連絡しなければなりません。

なお、取引先に新住所を伝える際は、メールを用いるのが一般的です。取引先に新たな住所をメールで伝える際は、相手が一目でどのようなメールなのか分かるようにします。例えば、【】(隅付き括弧)を使って件名の冒頭に「【事務所移転のご案内】」などと記せば相手も判断しやすいでしょう。

オフィス増床で働きやすい環境を実現させよう

従業員が多くなってオフィスが手狭になった、新規事業スタートに伴って従業員を大量に採用する予定があるといった場合は、オフィスの増床によってスペースの拡大を目指しましょう。

オフィス増床の方法は内部増床、分室増床、オフィス移転などさまざまです。オフィス増床の方法によってそれぞれメリット、デメリットがあるため、事前に把握しておくと目的に合った方法を選びやすくなります。

また、オフィス増床の際にはなぜ増床するのか、どれくらいのコストが発生するのかなどを確認しておくことが大切です。オフィス増床によって働きやすい環境を実現させましょう。

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この記事の監修者

ハタラクバデザイン 編集部

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