BLOG

オフィスデザインブログ

catch-img

オフィスの防災対策の必要性と基本知識。オフィスの防災に最適なレイアウトの考え方と実践方法をご紹介。

自然災害の多い日本では、台風や地震などの災害が、いつ身に降りかかってくるか分かりません。 一般家庭はもちろん、企業も災害リスクを認識し、その内容に備えた防災対策が必要です。 この記事では、オフィスの防災対策の必要性と基本知識について解説します。

目次[非表示]

  1. オフィスで起こり得る災害のリスクとは
  2. オフィスの防災対策の必要性
    1. 1. 社員の命と安全を守るため
    2. 2. 業務継続(BCP)のため
    3. 3. 法的義務と企業責任
    4. 4. 企業イメージ・信頼性の向上
  3. オフィスで起こりやすい火災
    1. 1.収れん火災
    2. 2.トラッキング火災
    3. 3.タコ足配線の使用による発火
    4. 4.ロウソク火災
  4. 防災対策を考えたオフィスレイアウト
    1. ◆窓の近くに鏡等を置かない
    2. ◆非常用進入口の近くに家具を置かない
    3. ◆常備灯にはランタンや懐中電灯を備えておく
    4. ◆オフィス家具を固定しておく
    5. ◆パーティションにも注意
    6. ◆避難通路の確保
    7. ◆一時避難場所の確保
  5. オフィスに必要な防災備蓄品とは?
    1. 1.食料品
    2. 2.水
    3. 3.医療品応急処置セットや常備薬、消毒薬
    4. 4.懐中電灯やラジオ
    5. 5.モバイルバッテリー
  6. 保存期間と入れ替えのタイミング
  7. オフィスのレイアウト変更は実績が豊富なハタラクバデザインへご相談ください。


オフィスで起こり得る災害のリスクとは

オフィス内で一番多い災害原因は火災です。 地震によって発生するだけでなく、電気系統のトラブルやタバコの火の不始末などによって起こります。 発火したことに早く気づいて火を消し止めれば被害は最小限で済みますが、火災が広がってしまうと重要な書類やパソコンなどが燃えてしまいます。 オフィスを修復する費用だけでなく、会社の機密資料が焼失することで経営上のリスクも大きくなります。 火災と同様に被害が大きいのが地震です。 オフィスには、デスクやパソコン機器から背の高い収納庫、ガラスを使用した間仕切りなど多くの事務機器や設備備品があります。 大きな地震が起きると収納庫が倒れ、人的被害が発生したり出入り口付近のオフィス家具が転倒して出口を塞ぎ、避難できなくなったりする危険性があります。 高いところにある収納物が落下してケガをしたり、窓付近に設置していたオフィス家具が窓ガラスを破って外に飛び出したりするケースも考えられます。 他の災害としては、洪水や津波などの水害もあります。 平成30年7月6日前後に記録的な大雨が襲い、広範囲に被害をもたらした西日本豪雨の教訓を生かして、多くの企業が水害対策について見直し積極的に取り組むようになりました。 被害を最小限に抑えるために企業でも水害対策を行いましょう。 具体的な対策として、ハザードマップを確認して、大きな水害の際にはどこに避難すべきなのかを従業員に周知することが大切です。 従業員が避難したり、人命を救助したりするための避難経路の確保は最優先に行い、避難場所の情報共有も行っておくとよいでしょう。

オフィスの防災対策の必要性

1. 社員の命と安全を守るため

地震、火災、台風などの災害はいつ起きてもおかしくありません。 オフィス内にいる社員や来客を安全に避難させるためには事前の備えが不可欠です。 家具・設備の転倒・落下防止や避難経路の確保など、社員の命と安全を守るためにも日頃から備えておくことが大切です。

2. 業務継続(BCP)のため

災害で設備やデータが失われると、事業の継続が困難になります。 防災対策は、BCP(事業継続計画)の一部として非常に重要です。

3. 法的義務と企業責任

労働安全衛生法や消防法では、一定規模以上の事業所に防災管理義務が課されています。 万が一の災害で対策が不十分だと、企業の責任が問われる可能性もあります。

4. 企業イメージ・信頼性の向上

防災への取り組みは、「社員思いの会社」「安心して働ける企業」という印象を与えます。 こういった印象は、採用活動や信頼獲得にもつながります。

オフィスで起こりやすい火災

オフィスの火災対策レイアウト

安全面でオフィスレイアウトを考えるにあたって、火災対策も重要です。

1.収れん火災

まず、気を付けたいのは、太陽光の熱を集めることで発火する収れん火災です。 収れん火災とは、鏡や金魚鉢などを窓側に設置した結果、一種のレンズのような役割を担って発生する火災です。

2.トラッキング火災

コンセントとプラグの間にたまったホコリが、湿気を吸収するとプラグの両刃の間で通電が起こり、やがて熱を持って発火してしまうトラッキング現象を原因とした火災です。 洗濯機や冷蔵庫など長い間プラグを差し込んだままで使っている家電製品で、キッチンや洗面所付近など湿気が多い場所で起こる可能性があります。

3.タコ足配線の使用による発火

たこ足配線による火災は、容量オーバーやホコリが原因で起こる場合が多いです。 コードの間にほこりが溜まり、そのほこりがコンセントに付着し、発火が起こります。

4.ロウソク火災

地震で停電が発生したときにも気を付けなければならないことがあります。 それがロウソク火災です。 照明の変わりにロウソクを使ったために、余震などの影響でロウソクが倒れ、火災が発生した事例が過去多く報告されています。

防災対策を考えたオフィスレイアウト

◆窓の近くに鏡等を置かない

過去に、東京のオフィスで水晶玉を置いていたことが原因で火災が発生した事例や、ミネラルウォーターの入ったペットボトルを置いたことで火災が発生した事例もあります。 身近で思いもよらぬものが火災原因となり得るため、注意するようにしましょう。

◆非常用進入口の近くに家具を置かない

3階建て以上の建物にオフィスが入っている場合、窓に三角のマークがついているはずです。 赤いこのマークは、消防隊が侵入する入り口を意味しています。 もし、この窓の近くに収納庫やロッカーなどのオフィス家具や荷物を置いていると、消防隊の救出作業の妨げにもなりかねません。 この部分にはできるだけ余計な荷物を置かないことも安全性の観点から大切です。 オフィスの上部に排煙窓が設けられていることがあります。普段は使用することもないのであまり意識することはありませんが、火災などの非常時に煙を排出するためのものです。 この窓はボタンやハンドルで操作するのですが、この操作パネルが隠れているオフィスも珍しくありません。 もし、操作パネルをオフィス家具などで覆っている状態であれば、速やかに見直さなければいけません。

◆常備灯にはランタンや懐中電灯を備えておく

ロウソク火災による二次被害を引き起こさないためにも常備灯にはロウソクではなく、ランタンや懐中電灯を備えておきましょう。 これらは乾電池を使用するものが多いため、乾電池も常備しておくと良いでしょう。

◆オフィス家具を固定しておく

地震などの災害発生時に転倒することで社員の負傷や避難経路を塞いでしまうリスクがあります。 実際、1995年に発生した阪神・淡路大震災では、5,000人以上の死者が発生しましたが、その死因の9割が倒壊した家屋や家具などの下敷きによる圧死や窒息死でした。 大きな地震が発生してもオフィス家具が転倒してしまわないように、オフィス家具を床や壁へ固定する耐震固定工事やオフィス家具同士の連結固定施工を行うことをおすすめします。

◆パーティションにも注意

・ローパーティションの場合

巨大地震発生時にローパーテーションの転倒を避けるためにも、ローパーテーションを床に固定する工事や安全脚を取り付ける工事を行うことも地震対策として有効です。
他にもI字型やL字型でのローパーティションレイアウトを、比較的強度も高く、倒れずらいコの字型やH字型に組み替えへ変更されることも効果的です。

・ハイパーティションの場合
ハイパーティションは一般的に天井と床に設置されたレールに固定されているため、パネルがレールから外れて転倒する危険性があります。 この転倒を防ぐには高耐震のパーテーションの使用が効果的です。 高耐震のパーテーションは地震の揺れを吸収し、レールから外れることを防ぐパーテーションです。 こういった耐震用の家具やレイアウトの工夫をすることでより地震に強いオフィスを作ることができます。

◆避難通路の確保

火災や地震・水害が発生したときにメインとなる避難通路は、シンプルに直線上になることが理想的で避難通路の付近には転倒や落下の危険性があるオフィス家具等を配置しないようにします。 避難してくる人が合流する場所は見通しを良くし、広いスペースを確保します。 無理なく人が行き交えるような幅の目安を考慮して、1,200mm以上の道幅を作りましょう。

◆一時避難場所の確保

ロビーは、一時避難場所になることを想定した広さを確保します。 床はカーペットにすると滑り止めになり、転倒によるケガを防ぐことができます。 会議室は、災害時の対策本部に、ミーティングスペースは社員の復旧活動や休息スペースに使うことを想定しておくと良いでしょう。

オフィスに必要な防災備蓄品とは?


オフィスにおいて備えておくべき防災備蓄品には、いくつかの種類があります。これらは自然災害や火災、事故など、想定される災害に対処するために必要です。主な備蓄品には以下のようなものがあります。


1.食料品

簡易食品や非常用の保存食は必須です。非常食にはさまざまな種類があり、それぞれに応じた特徴があります。乾パンやアルファ米、缶詰など、保存期間が長く、調理不要なものが好ましいです。1人あたり1日3食を基本とし、3日分で9食を準備しておくことが望ましいです。


2.水

オフィスに備蓄する非常食の水は、従業員1人あたり1日3リットル、3日分で9リットルを目安に備蓄するのが望ましいです。この期間は、震災などの大規模災害が発生した場合に、救援物資や水・食料が行き届くまでの緊急対応の期間を考慮しています。ただし、地域やオフィスの立地条件により交通が遮断されやすい場合などでは、より長期の備蓄が望ましい場合もあります。


3.医療品応急処置セットや常備薬、消毒薬

医療品応急処置セットや常備薬、消毒薬 などは、怪我や病気に備えるために必要です。消毒用アルコール綿や滅菌ガーゼ、包帯、絆創膏、はさみやピンセットなどを備えておくことで、出血や軽微な怪我に対して即座に対応が可能になります。


4.懐中電灯やラジオ

懐中電灯やラジオ は、停電時には情報を得るために役立ちます。懐中電灯は、LEDライトのものを選ぶことで長時間使用が可能になります。手軽に使えるサイズのものを選定し、各デスクや共用スペースに配置するとよいでしょう。
また、災害時には電話やインターネットが繋がらないこともあります。このような時、ラジオは重要な情報源となります。オフィスで使用するラジオには、電池式のものを選ぶとよいでしょう。


5.モバイルバッテリー

災害時にスマートフォンやその他の電子機器を充電可能にしておくことは、情報収集や連絡手段の確保において非常に重要です。モバイルバッテリーは、停電中でもスマートフォンやタブレットの電源を確保できるため、緊急時の通信手段を維持するのに役立ちます。

保存期間と入れ替えのタイミング

非常食の保存期間は種類によって異なりますが、多くの非常食は3年から5年の保存が可能です。しかし、購入日から記録を取り、定期的にチェックを行うことで、期限切れによる無駄を防ぎましょう。推奨されるのは、年に1度の入れ替え確認です。また、非常食を入れ替える際には、古いものを廃棄せず、従業員に提供する等の工夫も有効です。

オフィスのレイアウト変更は実績が豊富なハタラクバデザインへご相談ください。

オフィスレイアウトを見直すことで避難経路を確保するだけでなく、オフィス家具の転倒・落下によるケガの発生を防ぎ、社員の命を守れる可能性が上がります。 火災や地震・水害などが発生したときに、起こり得るリスクを列挙して対策を進めることが大切です。 一般的にオフィスレイアウトをするときは、ゾーニングを行い、その場に適したオフィス家具を選択し配置するという手順となります。 それぞれの設計段階で防災対策を意識することが重要です。

オフィスデザインからレイアウト、移転までお手伝いするハタラクバデザインでは、オフィスのデザイン・レイアウト作成だけでなく、テナント物件のご紹介から内装工事を含む各種工事、オフィス家具の設置にいたるまで、ワンストップで実施できるところが強みです。 現在、大阪市周辺で年間200件以上のオフィス施工実績があります。 移転や各種工事をご検討されている場合は、ハタラクバデザインへお気軽にお問い合わせください。


ハタラクバデザイン 編集部
ハタラクバデザイン 編集部
ハタラクバデザインはオフィスデザインやオフィスレイアウトに関するノウハウを提供しています。

SOLUTION

ソリューション

オフィスの開設から、改装、移転までオフィスに関わる全てをワンストップで対応します。もちろん、個々のソリューションのみの対応もいたしますので、お気軽にお声がけください。

FLOW

サービスの流れ

大阪でオフィスデザインを専門としているハタラクバデザインへのご依頼手順をご説明します。まずはお打ち合わせを行い、デザインプランのご提案を行います。ご不明な点があれば、お問い合わせフォームまたはお電話で、お気軽にお問い合わせください。

CONTACT

オフィス移転・リニューアルを失敗したくないなら
ハタラクバデザインにお任せください

ご不明な点は
お気軽にお問い合わせください

快適なオフィスを実現する
お役立ち資料はこちら

お電話でのお問い合わせはこちら

9時-18時 (土・日・祝日を除く)

メルマガ登録

人気記事ランキング

タグ一覧

ハタラクバデザイン
ページトップへ戻る