
オフィスゾーニングとは?ゾーニング計画の重要性やポイント、事例をご紹介します。
オフィスレイアウトを考える上で欠かすことのできないゾーニングは、その後のコミュニケーションの取りやすさや働きやすさ等に大きく影響します。 そのため、ゾーニングの計画を失敗すると無駄な空間ができ、有効なスペースが減少し日常業務が非効率になります。 この記事では、オフィスのゾーニングを考えるときの手順やポイントについて詳しく解説します。
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ゾーニングとは?

オフィスゾーニングとは、オフィス内のスペースを効率的に活用するためのレイアウト手法です。具体的には、各業務やチームのニーズに基づいて、エリアを分け、特定の機能や目的に応じた環境を整えることを指します。この手法により、従業員が必要な設備やサポートを受けやすくなり、コミュニケーションも促進されるため、全体的な業務の効率が向上します。
例えば、集中作業を行うための静かなゾーンや、チームが意見を交わしやすいオープンスペースなど、機能に応じたエリアを設けることで、従業員が快適に働ける環境を提供することが可能です。オフィスゾーニングを適切に行うことで、企業の業績にもプラスの影響を及ぼすことが期待できます。
企業の特徴にあわせたゾーニング計画の重要性
企業の業務内容や組織構造に合わせたゾーニングを行うことが、業務効率を最大化する鍵です。
例えば、クリエイティブな業務をメインとする企業では、開放的で柔軟な空間が求められる一方、法律事務所のような場合は、プライバシーを確保する個別ブースが重要です。
このように、業務フローに応じたゾーニングを計画することで、社員が自然と適切な場所で適切な活動を行える環境を構築することができ、企業の特性を反映したゾーニングは、オフィスでの業務効率と社員の満足度を左右する重要な要素になります。
ゾーニングのメリット
コミュニケーションの向上
ゾーニングにより、社員同士が物理的に近くで仕事をすることが可能になり、自然なコミュニケーションが生まれやすくなります。
特に、プロジェクト毎に関連する部署やメンバーがすぐに集まれる環境することで、意見交換やフィードバックが迅速に行うことができ、課題解決のスピードも向上します。
また、オープンなスペースを設けることで、普段は話す機会の少ない部署間でも自然な交流が促進され、異なる視点を取り入れたアイデア創出が促進されます。これによって、組織全体の一体感が醸成され、企業文化の強化にもつながります。
集中力と作業効率の向上
静かな環境が確保された集中スペースをゾーニングすることで、従業員は騒音や邪魔される心配なく、業務に没頭できます。
さらに、チームごとまたは個人ごとに最適な作業環境を提供することは、従業員のストレス軽減にも寄与します。
業務への集中が高まることは、同時に業務遂行のスピードアップをもたらし、全体のパフォーマンス向上に繋がります。
柔軟な働き方の実現
オフィスゾーニングは、多様な働き方に対応するための柔軟な空間設計を可能にします。
たとえば、個別ブースや小規模でのミーティングルーム、リラックスできるラウンジエリアなどを設けることで、仕事の種類やその時々の気分に応じて最適な空間を選べます。
このような環境は、特に柔軟なワークスタイルを推奨する企業にとって有効です。
また、必要に応じて配置を変更できるモジュール式の家具を利用することで、オフィスの用途を手軽に変えることができ、プロジェクトの性質やチームの成長に応じた適応力を持たせることができます。
感染対策
デスクの配置を工夫し、人と人の間に十分なスペースを確保することで、自然なソーシャルディスタンスを保つことができます。これにより、日常的な感染リスクを低減し、従業員が安心して働ける環境を提供できます。また、オンライン会議用のスペースを設けることで、ミーティングの人数を制限したり、リモートの活用を促進することも可能です。これらの工夫により、オフィス内の「密」を避ける動線設計が実現します。
ゾーニングを考えるときの手順とポイント
1.現状分析
まずは、現状のオフィスレイアウトや従業員のニーズを分析します。
従業員に対するアンケートやインタビューを行い、どのような環境や設備が求められているのかを把握しましょう。
2.ゾーニングプランの作成
現状分析をもとに、オフィスゾーニングのプランを作成します。
各エリアの目的やデザインを設定し、必要な設備や機能を明確にしましょう。
3.実行と評価
プランが決まったら、実行に移ります。新しいレイアウトを設置した後は、従業員からのフィードバックを受け取り、効果を評価します。
必要に応じて調整を行い、改善を図りましょう。
ゾーニングを計画する場合の注意点
企業の特徴に合わせたゾーニング
企業の特徴に合わせてゾーニングを計画することも重要です。業務内容に応じたゾーニングは、業務の特性に最適な働きやすい環境を提供する上で欠かせません。例えば、創造性が求められる職場ではオープンで刺激的な空間を、業務の正確性が重要な職場では静かで集中しやすいゾーンを多めに設けると良いでしょう。
柔軟性の確保
必要に応じてゾーニングを見直すため、空間の柔軟性を持たせることもポイントです。モバイル家具や移動可能なパーティションを使うことで、変化するニーズに柔軟に対応できます。また、企業は成長とともに変化していくため、ゾーニングも柔軟に対応する必要があります。現在のニーズだけでなく、将来の組織拡大や業態の変化を見据えたデザインを考慮しましょう。
多様な働き方への対応
現代の多様な働き方に対応したゾーニングは、従業員のニーズを反映することで、より快適な職場環境を提供できます。リモートワークとの併用を進める企業では、オフィススペースの使用を柔軟に管理し、出勤する社員が必要な時に必要なスペースを確保できるようにすることが大切です。他にも、リラックススペースなど、従業員の健康と幸福度を重視するゾーニングが働く魅力を高め、企業における人材定着率の向上につながります。
建築基準法や消防法関連法規
オフィスレイアウトを検討するにあたって、各スペースの配分をする場合は建築基準法や消防法などの関連法規にも気を配る必要があります。 自分たちにとっては使い勝手の良いレイアウトであっても、法律に違反していては実現することができません。 新しくビルに入居する際は、消防署に届出が必要になります。 しかし、レイアウトの変更を行い新しく天井までのパーティションを立てた場合も「部屋」とみなされるため、消防署への届出が必要です。 さらに、消火活動に必要なスプリンクラーや火災感知器などの消防設備も取り付けなければなりません。 もし行わなければ違反となってしまうので注意が必要です。 また、火災が発生した際のために、床面積500㎡以内ごとに排煙設備を設置することも忘れてはいけません。 新たにパーティションを設置する際は、これらのことに気を付けてレイアウトを考えるようにしましょう。
建築基準法
建築基準法は、生命の安全や健康の観点から、建設物の構造や設備などについての最低基準を定めている法律です。 これにより、オフィス内のデスク間などの通路については当てはまりませんが、片側にのみ部屋がある廊下幅は1,200mm以上、両側に部屋がある廊下幅は1,600mm以上を確保することが定められているので、これらを基準としてオフィスレイアウトを考えるようにしましょう。
ゾーニングの成功事例
業務効率と快適性を両立させたゾーニング【株式会社ウィズテクノロジー様】

各部署の特性に合わせたフレキシブルな作業エリアの配置や集中ブースの設置、社内コミュニケーションを促進するラウンジやカフェスペースなど、機能的で快適なゾーニングと動線計画を重視し、気分転換や用途に応じた使い分けやオープンとクローズドな空間をバランスよく設計した事例です。
事例はこちら:株式会社ウィズテクノロジー様
仕事の内容に応じて最適な場所や方法を自由に選択できるゾーニング【株式会社黒田生々堂 本社オフィス MELANGER―メランジェ―】

集中ゾーンやコラボレーションゾーン、ソーシャルゾーンなど自分の業務内容や目的に応じて、場所・時間・手段を自由に選べるよう、ゾーニングし、働く場所を選ばない柔軟で効率的なレイアウト設計の事例です。
オフィスのゾーニング設計は実績が豊富なハタラクバデザインへご相談ください。
この記事では、ゾーニングの概念と、動線設計を工夫することでオフィス環境の快適さを向上させる方法について紹介しました。適切なゾーニングは、効率的でストレスフリーな職場を実現し、業務のパフォーマンス向上に大きく貢献します。紹介した事例やポイントを参考に、自社オフィスのレイアウト改善をぜひご検討ください。
オフィスのレイアウト変更を検討されている場合は、ぜひハタラクバデザインへお問い合わせください。
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