
オフィスのファミレス席とは?利用シーンやメリット、導入事例までを解説。
会議室が足りない、雑談が減って部署間の連携が弱いといった課題に対し、近年はファミレス席(ファミレスブース)をオフィスに取り入れる企業も見られます。限られた面積でも複数人が集まりやすく、打ち合わせ・Web会議・休憩・来客対応など用途を広げやすい点が特徴です。一方で、音漏れや占有といった運用上のリスクもあります。
この記事では、ファミレス席の基本と利用シーンに加え、寸法の考え方や導入時に押さえたいポイントを整理します。最後に導入事例も紹介しますので、導入イメージを固める際の参考にしてください。
目次[非表示]
オフィスのファミレス席とは?注目される背景
近年、オフィス内にファミレス席を導入する企業が増えています。ここでは、ファミレス席の概要と導入が注目される背景について解説します。
ファミレス席とは?
ファミレス席は、ファミリーレストランで見かけるボックス状の座席をオフィス内に再現したものです。背もたれ付きの長椅子を向かい合わせに設置し、間にテーブルを配置します。4~6名程度が一度に着席でき、周囲との間仕切りがない半個室的なスペースです。
ソファに囲まれたレイアウトにより適度なプライバシー感がありますが、完全な個室ではないため開放感も保たれています。会議室に比べカジュアルな雰囲気のため、社員が構えずに利用できるのが特徴です。
近年ファミレス席の導入が注目される背景
近年オフィスにファミレス席を導入する企業が増えている背景には、柔軟な働き方への対応やコミュニケーション活性化への期待があります。会議室以外で気軽に集まれるスペースとして、いつでもすぐ打ち合わせができる点が評価されています。
またオフィス家具メーカー各社から、オフィス用のファミレスブース製品が多く登場したことも追い風です。家具自体が空間のアクセントにもなり、社員のリフレッシュスペースを兼ねるなど、多目的に活用できることから導入が進んでいます。
オフィスのファミレス席の主な利用シーン

ここでは、オフィス内のファミレス席が具体的にどのような場面で活用できるかを紹介します。ミーティングスペースとしてだけでなく、リフレッシュや応接の場としても役立つのがファミレス席の魅力です。自社の利用シーンをイメージしながら、導入後の活用方法を検討してみましょう。
短時間ミーティングや打ち合わせ
社内でちょっとした話し合いをしたいときに、ファミレス席は最適です。執務エリアの近くに設置しておけば、メンバーは会議室へ移動せずその場で集まれます。壁やドアで仕切られていないため、空き状況がひと目でわかり、思い立ったときにすぐ使える利便性があります。
簡単な打ち合わせや朝礼代わりの情報共有など、短時間のミーティングスペースとして重宝されています。
Web会議・オンライン商談
個室が空いていなくても、背もたれの高いソファを備えたファミレス席であればWeb会議にも活用できます。半個室に近いレイアウトのタイプなら周囲の視線や雑音がある程度遮られるため、オンライン会議に集中しやすくなります。
オフィス内でオンライン商談を行う際にファミレス席を利用する企業もあります。内容によっては必ずしも会議室でなくとも問題なく会話できるため、カジュアルなオンラインミーティングの場として定着しつつあります。
休憩・雑談スペース
ファミレス席は休憩やリフレッシュのスペースとしても役立ちます。ランチタイムに社員同士でテーブルを囲んで食事をしたり、コーヒーブレイクに軽く雑談したりといった使い方が可能です。
ソファ席のリラックス感から自然と会話が弾み、部署を超えたコミュニケーションの場にもなります。執務エリアとは雰囲気を変えることで気分転換にもなり、生産性向上につながる効果が期待できます。
来客対応・応接用途
来客時に応接室の代わりとしてファミレス席を使えば、カジュアルながらも落ち着いた雰囲気で対応できます。簡易的な打ち合わせスペースとして、お客様をお待たせする間の談笑や軽い商談にも利用されています。
オフィスの一角にオープンな応接スペースがあることで、自社の職場環境を感じてもらえるというメリットもあります。特に専用の応接室を設ける余裕がない場合でも、ファミレス席があれば来客スペースを確保できて便利です。
オフィスにファミレス席を導入するメリット
ファミレス席をオフィスに設けることで得られるメリットについて解説します。省スペースで設置できるファミレス席は、限られた空間を有効活用しながらコミュニケーションの促進にも貢献する優れた仕組みです。ここでは、代表的なメリットを確認しましょう。
省スペースで複数人が使える
ファミレス席はコンパクトなレイアウトで複数人が座れるため、会議室を新設するより少ないスペースで済みます。大きなテーブルや広い通路を必要としないため、窓際の柱周りや埋もれがちなデッドスペースにも設置しやすい点が魅力です。
例えば、4人用であればおよそ2m×1.6m程度のスペースがあれば配置可能で、狭い場所にも収まります。ソファとテーブルさえ置けば成り立つ簡易な構造のため、内装工事を伴わず低コストで導入できるのもメリットです。
会議室不足を補える
小規模な打ち合わせなら会議室を使わなくてもファミレス席で代用できます。個室会議室は数に限りがありますが、オフィス内にオープンなボックス席を設けておけば、会議室が足りない時のサブスペースとして活躍します。
必要になったときにすぐ利用でき、使いたい人同士で譲り合って共有しやすい点も特徴です。会議室の増設は壁工事などが必要ですが、ファミレス席ならレイアウト変更も簡単にできるため、将来的な人員増にも柔軟に対応できます。
コミュニケーションが活性化しやすい
ソファに腰掛けて向かい合う配置は、リラックスした雰囲気の中で自然と会話が生まれやすいです。対面距離が近いため親近感がわき、活発な議論につながります。閉塞感の少ないオープンな空間は自由なアイデアも出やすく、部門を越えた偶発的な交流の場にもなります。
上下関係にとらわれにくくなることで組織全体の風通しが良くなり、ちょっとした相談や報告もしやすい雰囲気を生み出します。また、自然な雑談や情報共有の機会が増えることで、チームワークの強化や信頼関係の構築にもつながります。
心理的にリラックスしやすい
会議室のようにかしこまった空間ではないため、ファミレス席なら肩ひじ張らずに話ができます。ソファの柔らかな座り心地やカフェのようなインテリアが心理的な安心感を与え、緊張を和らげる効果があります。
人はリラックスできる環境の方が創造性や集中力を発揮しやすいと言われており、ファミレス席はまさにそのような場を提供します。リラックス効果によって従業員のストレスが軽減され、結果的に生産性の向上も期待できます。
ファミレス席導入のデメリットと注意点
メリットが多いファミレス席ですが、導入にあたってのデメリットや注意点もあります。オープンスペースゆえの問題点を事前に理解し、運用ルールの工夫や配置場所の検討によって対策することが大切です。ここでは代表的なものを3つ取り上げます。
音漏れや周囲の話し声の問題
ファミレス席は壁や扉で囲まれていないため、会話がオフィス内に筒抜けになります。機密性の高い内容を話すと他の人に聞かれてしまうリスクがあり、逆に周囲が騒がしいと自席での話し合いが聞き取りづらくなる恐れもあります。
また、複数のファミレス席を近くに配置すると、お互いの会話が干渉して雑音になってしまうこともあるでしょう。防音効果が期待できない点を踏まえ、重要な会議では会議室を利用するなど用途を選ぶ必要があります。
視線が気になり集中しにくいケース
セミクローズドなボックス席とはいえ、周囲と完全に隔てられているわけではありません。他の社員の往来や視線が気になり、集中しづらいと感じる人もいるでしょう。特に執務エリアの近くに設置した場合、周囲で通常業務をしている人たちの目が入るため、人によっては落ち着かない場合があります。
逆にファミレス席での談笑が周りの作業を邪魔してしまう可能性も否めません。配置場所やパーティションの有無によって開放度が変わるため、利用シーンに合わせたデザイン選定が重要です。
機密性の高い会話には不向き
オフィスのファミレス席は開放的な分、情報漏洩リスクが伴います。人事や財務など機密性の高い内容を扱う打ち合わせには適していません。セミクローズドタイプの高背もたれソファでもプライバシーを完全に守ることは難しく、防音面でも限界があります。
機密情報を扱うミーティングは必ず個室会議室で行うなど、内容に応じて使い分ける運用ルールが必要です。重要な会話ほどオープンな場では避けるべきだという点を社員間で共有しておきましょう。
ファミレス席の設置で失敗しないためのポイント

ファミレス席導入の効果を最大化するには、計画段階での工夫や社内ルールの整備が欠かせません。ここでは、ファミレス席を有効活用するために押さえておきたいポイントを4つ解説します。事前準備を万全にして導入後のトラブルを防ぎましょう。
利用時間・予約ルールを決めて占有を防ぐ
人気のファミレス席は放っておくと常に誰かが使い続けてしまい、使いたいときに使えない事態になりがちです。そのため社内で予約制にするか先着順にするか、あるいは1回の利用時間を制限するかといったルールをあらかじめ決めて共有しておきましょう。
ルールを整備することで独占利用を防ぎ、多くの社員が公平に使えるようになります。また利用目的や優先順位を事前に取り決めておけば、用途の衝突によるトラブルも防げます。
通路幅を確保し動線を妨げない
ファミレス席を配置する際は、周囲の通路スペースにゆとりを持たせましょう。特に狭いオフィスでは、ボックス席を置くことで人の通り道が圧迫されてしまうケースがあります。
一般的にオフィスの主要動線は幅80cm以上が望ましいとされます。席への出入りや背後を人が通る場面を想定し、レイアウト時には十分な通路幅を確保することが大切です。
テーブルと座面の高さ差を誤らない
ファミレス席用のテーブルとソファを選ぶ際は、高さのバランスに注意が必要です。標準的なテーブル天板の高さは約70cm、ソファ座面の高さは40cm前後が適切とされます。
座面からテーブル天板まで25~30cm程度の差があると、無理のない姿勢で作業や食事がしやすく快適です。この差尺が大きすぎたり小さすぎたりすると、パソコン作業や筆記の際に肩こりや疲労の原因となり得るため、家具選定時に確認しましょう。
Web会議を想定した電源と視線環境を整える
ファミレス席をオンライン会議にも使うなら、周辺環境の整備が重要です。まず、ノートパソコンやモニターを利用できるよう電源コンセントやUSB充電ポートを席近くに用意しておきます。
背後に人の往来が映り込まない位置に配置したり、必要に応じてパーティションや背景パネルを設置したりして、参加者が集中できる環境を作りましょう。Web会議システムや壁掛けモニターを備え付ければ、オンラインミーティングを快適に行えるファミレス席となります。
オフィスにファミレス席を導入した事例
実際にファミレス席をオフィスに取り入れている企業事例を紹介します。自社で導入する際のレイアウトや運用のヒントとして参考にしてみてください。
事例1:株式会社マルニコーポレーション様

・業種:機械器具設置工事業、倉庫事業・陸上運送業
・場所:大阪府寝屋川市豊里町
・従業員数:100名
・オフィス内従業員数:35名
リフレッシュルーム内にファミレスブースを設け、隣接して個別ブースも配置しました。雑談・休憩と、短時間の集中作業を同じエリア内で切り替えられる構成にすることで、使い方が自然にわかれて利用が定着しています。
事例はこちら:株式会社マルニコーポレーション様 ―従業員満足度向上を目指した新オフィスが完成―
事例2:大鉄工業株式会社 情報システム部様

・業種:軌道、土木、建築等建設業
・所在地:大阪府大阪市淀川区宮原1丁目2-4
・人数:約20名
移転後の運用フェーズで、気軽に座れるファミレス席を打ち合わせの起点として活用しました。丸テーブル席と合わせて集まって話すことが増え、社内コミュニケーションの活性化につながっています。
事例はこちら:大鉄工業株式会社 情報システム部様 ―現場の声から生まれた、新しいオフィスのかたち―
事例3:白石工業株式会社/白石カルシウム株式会社 東京本社様

・業種:機械器具設置工事業、倉庫事業・陸上運送業
・場所:東京都中央区
・オフィス内従業員数:90名
固定席の執務に加え、フリーアドレス、リフレッシュ、集中といった複数ゾーンを設計し、用途で居場所を選べる構成にしました。リフレッシュ側に会話しやすい席を組み込むことで、打ち合わせと気分転換を両立しています。
事例はこちら:白石工業株式会社・白石カルシウム株式会社 東京本社様 ―全従業員が快適に仕事ができるオフィス空間を実現―
ファミレス席の導入は実績が豊富なハタラクバデザインへご相談ください

オフィスのファミレス席は、手軽に設置できて多目的に活用できる柔軟なワークスペースです。省スペースでミーティングエリアを確保できるだけでなく、リラックスした雰囲気がコミュニケーションを促進し、新たなアイデアも生まれやすくなります。
一方で、音漏れなどの課題もあるため、ルール整備や配置の工夫による対策が必要です。メリット・デメリットを踏まえて自社に合った形で導入すれば、働き方の改善につながるでしょう。
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