INTERVIEW
INTERVIEW
大鉄工業株式会社様は、鉄道工事に精通した建設会社として戦時中に創業され、関西エリアを中心に、総合建設会社としても大きく成長してこられました。これまで数多くの社会インフラ整備や難易度の高い工事を手がけ、技術開発やDXの最新機器を用いた柔軟な施工にも取り組まれています。『人財=会社の資産、企業価値』をモットーに、AIの進展を見据えつつも、人の力を大切にする姿勢で、これからも社会基盤を支える企業として歩み続けておられます。
今回ご紹介するのは、情報システム部(約20名)によるオフィス移転プロジェクトです。これは単なる移転にとどまらず、他拠点展開も視野に入れた“モデルケース”づくりへの挑戦でもありました。限られたスケジュールの中、働きやすさとスペース効率の両立という課題に取り組まれた事例です。
若手を中心とした5名のプロジェクトメンバーにお集まりいただき、移転の背景やこだわりを伺いました。さらに、移転直前に入社された方にも、新オフィスでの印象や働き心地について率直な声を聞かせていただきました。
URL:https://www.daitetsu.co.jp/
業種:軌道、土木、建築等建設業
所在地:大阪府大阪市淀川区宮原1丁目2-4
面積:103.33坪(342.48㎡)
人数:20名
旧オフィスでは、スペースの狭さが大きな課題でした。
ワーカー同士の距離が近く、適度なパーソナルスペースが確保しづらい環境で、働きやすさにも影響があったといいます。
「窓もなくてスペースも限られていて、ギチギチでした。」との声もあり、実際に閉塞感や息苦しさを感じていた従業員も少なくありませんでした。
また、将来的な人員の増加も見据えていたため、現状のスペースでは対応が難しいという課題もあったそうです。
そうした背景から、より快適で余裕のある職場環境の実現に向けて、オフィス移転が検討されることとなりました。
今回のオフィス移転プロジェクトは、「まずは情報システム部の20名が入れる仮レイアウトを提案してほしい。」というご相談からスタートしました。
移転先の物件もまだ決まっておらず、どのようなオフィスにするのか具体的なイメージもない、まさに手探りの状態。
これまでも何度かオフィスリニューアルをご支援してきたお客様でしたが、当初は従来通りのオーソドックスなスタイルをご提案するつもりでいました。
そんな初期段階において、プロジェクトの方向性を大きく変えるきっかけとなったのが、メンバーの間から自然と上がった「せっかく移転するなら、今までとは違う(今までにない)新しいオフィスにしたい」という前向きな声でした。
それを受け、弊社の営業担当の岡本がご提案しました。
「これまでの大鉄工業様のスタイルを少し変えてみませんか? たとえば、執務室内に書庫を置かないというのはどうでしょうか。実は、弊社の新オフィス執務エリアでは、書庫を一切設置していないんです。」
そんな従来の常識にとらわれない提案に、プロジェクトメンバーの皆さまの意識も自然と切り替わっていきました。
そこで、弊社のライブオフィス「MELANGER(メランジェ)」をご見学いただく機会を設けました。
空間全体に壁がほとんどなく、家具や床の色によってゾーニングされた自由なレイアウト。植物の緑や自然素材のあしらいが心地よさを演出する空間。そして、固定概念に縛られない多様なワークスペース──。
実際に見て、体感したからこそ得られた“納得感”が、メンバーの皆さんの発想を大きく広げていったようです。
ライブオフィス「MELANGER(メランジェ)」での体験
「どこを見ても新鮮で、想像以上に刺激を受けました。」「緑が多くて、落ち着いた雰囲気に好感を持ちました。」といった声も聞かれ、ライブオフィスを訪れたその日から、これまでにないアイデアが少しずつ動き出しました。
従来型オフィスから一歩踏み出し、「もっと柔軟に、もっと自由に」働く空間を考える流れが、プロジェクトチームのなかで自然と育まれていったのです。今回のプロジェクトでは、情報システム部門の若手メンバーが中心となって、“他拠点のモデルとなるオフィス”を目指しながら、新しいテーマにも積極的に挑戦しました。
働きやすさはもちろん、若手人材にとって魅力的な職場とは何か──そんな視点を交えながら、従来の延長線上にはない「これからのオフィスづくり」に真剣に向き合った時間となりました。
デザイン性と機能性のバランスを追求しながら、社内外に発信できる新たな拠点づくりが、いよいよ本格始動しました。
黒田生々堂のライブオフィス「MELANGER(メランジェ)」を見学したことは、空間づくりへの意識を大きく変える転機となりました。なかでも印象的だったとおっしゃるのが、「間仕切りを使わず、床の色でエリアをゆるやかにゾーニングする」という発想。このアイデアをヒントに、今回のオフィスでもタイルカーペットの色をエリアごとに使い分ける方法を一部取り入れることになりました。
当初は弊社のデザイナーがカラー構成をご提案していましたが、「どうせなら自分たちで色を選びたい!」と、プロジェクトメンバーのご意向で方針を転換。メンバーそれぞれが担当エリアの床材の色を決めたにもかかわらず、最終的には統一感のある仕上がりに。
「細かい打ち合わせをしていなくても、自然と色合いが揃っていったんです」と語る姿からも、チームの一体感が伝わってきました。
また、見学時に印象的だった造作の丸テーブルエリアやハンギングチェアも今回のオフィスに採用。とくに丸テーブルを囲むエリアには、ライブオフィスで目にして「ぜひ取り入れたい!」とメンバーから提案された、デザイン性の高い照明を設置しました。空間のアクセントとしてだけでなく、ちょっとした打ち合わせが自然と生まれる場所としても活躍しています。
さらに、ファミレス席のカラー選定もメンバー主導で行われ、「自分たちで空間をつくっている」という実感が、プロジェクト全体を前向きなムードが包み込みました。
「皆さんが楽しそうに意思決定をしていて、こちらも嬉しくなりました。」と、弊社営業担当・岡本も振り返ります。
中でも、導入に少し勇気が必要だったハンギングチェアは、結果的に大正解。就業前や昼休みのリラックスタイムに利用するスタッフが増え、「気づくと誰かが座っている椅子」として定着しつつあります。
今回の移転プロジェクトが進行していたタイミングで入社されたメンバーにも、新オフィスの印象をお伺いすることができました。
「前のオフィスは皆さんのお話どおり、やはり狭さを感じました。移転が決まっていたので今か今かとその日を楽しみにしていたのですが、初めて新オフィスを見たとき、“えっ、ナニコレ!”と、想像以上の空間に本当に感動しました!」
「デザインも新しくて画期的。社員だけでなく、業務委託の方たちのモチベーションも確実に上がったと思います。」と、嬉しそうに笑顔でお話頂けたのが印象的でした。働く人の満足度を高めるだけでなく、こうした“感動のリアクション”が生まれるオフィスは、今後の人材採用においても大きなアピールポイントになります。
今回の移転プロジェクトでは、営業担当とお客様との密なコミュニケーションも成功の鍵の一つとなりました。
プロジェクトリーダーを務めたご担当者様は、こう語ってくださいました。
「デザイナーさんと直接やりとりはしていないのですが、担当営業の岡本さんとは以前から様々な相談に対応していただいており、今回も何か修正やお願いごとが発生するたび、即レスくらいの速さで対応頂けたので、安心感を持ってプロジェクトを進めることができました。」
細やかなやりとりを重ねる中で生まれた信頼関係が、プロジェクト全体のスムーズな進行を支えていたことが伝わってきます。
黒田生々堂では、自社内にデザイナーが在籍しているため、営業とのやりとりだけで要望を正確に反映することが可能です。細かな修正や方向転換にもスピーディに対応できるのは、日ごろから営業と設計が一体となって動いているからこそ。レイアウト提案から施工、納品までをワンストップで担う体制により、お客様のイメージをかたちにするスピードと柔軟性には、特にご好評をいただいています。
新オフィスでの業務開始から約2ヶ月。実際に働いてみて初めて見えてきた効果や課題について、プロジェクトメンバーの皆さまから率直なお声を伺いました。
社内で人気を集めているのが、気軽に座れるファミレス席や、丸テーブルを囲んだ打ち合わせスペース。自然と会話が生まれやすく、社内コミュニケーションの活性化に貢献しています。
先に述べたように、ライブオフィスの見学をきっかけに導入されたハンギングチェアも、就業前や昼休憩などのリフレッシュタイムに利用する方が増えてきており、従業員の間でじわじわと浸透し始めています。
一方で、同じく導入された上下昇降テーブルは、現時点では一部の従業員の利用にとどまっています。全体への定着には、時間の経過に加えて、より積極的に使えるようなルールづくりや運用の見直しといった、テコ入れも必要になりそうです。
今回のプロジェクトでは、挑戦の一つとしてグリーンを積極的に取り入れた点も特筆すべきポイントです。デスク間の仕切りとして観葉植物を採用することで、柔らかく視線を遮りつつ、空間に自然な落ち着きももたらしています。
その一方で、あるプロジェクトメンバーの方からは、「相手の顔が見えづらく、少し声をかけにくくなった」といった声もあり、コミュニケーション面での改善の余地が見えてきました。
また、同じ方から、「以前のオフィスでは気軽にさっと打ち合わせができる場所があったが、新オフィスでその役割を担うハイテーブル・ハイチェアの会議室が、まだ気軽に使える雰囲気ではない。」とのご意見も寄せられ、さらに「今後WEB会議の機会が増えていくことを考えると、1〜2名用のワークブースも取り入れておけばよかったかもしれない」といった振り返りもありました。
今回のプロジェクトを通じて、「働いてみて初めて分かる課題」や「もっとこうすれば良かった」といった声が、少しずつ現場から集まり始めています。これらは決してネガティブなものではなく、実際に使い始めたからこそ見えてくる、運用改善への前向きな気づきです。
そうした声を受け止め、今後さらに働きやすい環境へと育てていくことが、この新オフィスの“次なるフェーズ”となります。
オフィスは「つくって終わり」ではなく、「使いながら育てていく」もの。
今後も現場の気づきを活かしながら、より良い運用へとアップデートされていくことが期待されます。
なお、弊社では今後も営業担当が伴走し、運用面でのお困りごとやご相談にも柔軟に対応いたします。空間の使い方に合わせた改善提案を通じて、進化し続けるオフィスづくりをサポートしてまいります。
新オフィスはすでに社内見学会が実施され、参加した他拠点のメンバーからは「自分たちの拠点でも取り入れたい」といった声が上がるなど、好意的な反応が寄せられています。現場の声をベースに生まれた今回の事例は、社内での横展開を後押しする“モデルケース”としての役割を果たし始めています。
また、大会議室は今後、新卒採用のための説明会スペースとしても活用される予定です。オンラインとリアルを併用した説明会が計画されており、快適で印象の良い空間は、企業の魅力を伝える場としても機能していくことが期待されています。
働きやすさとデザイン性を両立した今回のオフィスは、今後の拠点づくりや若手人材の採用戦略にもつながる、社内における好事例となっています。
今回のプロジェクトでは、お客様が“他拠点のお手本となるような挑戦的なオフィスをつくっていこう”という前向きな姿勢で取り組まれていたことが、とても印象的でした。ライブオフィス「MELANGER」へのご見学をきっかけに、空間づくりのヒントを柔軟に取り入れ、自然体でオフィスづくりを楽しまれていた様子が、今回のインタビューの中からも感じられました。
デザインや家具の選定においても、これまでにないチャレンジをされ、今回の事例が“モデルケース”として社内に展開されていることを、私たちとしても非常に嬉しく思います。
こうしたお客様の新たな取り組みに、私たち黒田生々堂がご一緒できたことに、心より感謝申し上げます。今後も、日々の運用を含め、働きやすいオフィス環境づくりを丁寧にサポートしてまいります。
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