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オフィスデザインのレイアウト・内装工事に関するブログ
更新日:2025/01/07
近年、オフィスづくりの一環として注目を集めている「社内図書館」。単なる本の集積所ではなく、社員の成長を促し、企業の競争力向上に貢献する場所として、その役割が期待されています。
しかし、「社内図書館は本当に必要なのか?」「どのように活用すれば効果的なのか?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、社内図書館の概要や社内図書館の導入メリット・デメリット、導入前にやるべきこと、効果的な運用方法、目的別おすすめの社内図書館デザイン、社内図書館の導入で必要なオフィス工事の内容や、おすすめのオフィス家具を紹介しています。
社員のスキルアップや知識の向上に繋がる具体的な活用方法を深掘りしていきますので、ぜひ、自社の成長戦略に社内図書館を取り入れる際の参考にしてください。
目次
そもそも社内図書館とは何か分からない人に説明します。
社内図書館とは、企業が社内に設置したライブラリースペースのことを指します。従業員が知識やスキルの向上を目指して、自由に本を利用できる制度です。
企業によって設置形態は異なり、社内に独立したライブラリースペースを設置する企業もあれば、執務室などのワークスペースやリフレッシュスペースの空きスペースに設置する企業もあります。
社内図書館には、業務に関する専門知識を深めるための書籍や、最新の業界情報・トレンドを把握するための雑誌、社内報や過去のプロジェクト資料などを設置することで、得た知識を業務に活かすことができます。
社内図書館は、社員の学びを促進し、企業文化を醸成する上で有効な手段として注目されています。しかし、導入にはコストやスペース、運用方法など、さまざまな課題も考えられます。
導入に迷っている企業は、オフィスに社内図書館を導入するメリットとデメリットを解説します。
社内図書館を導入することで、以下5つの効果が見込めます。
まず、社内図書館は、従業員が自分のペースで、仕事に役立つ知識やスキルを習得できる場となります。専門書、教養書、業界誌など、多様な書籍を用意することで、従業員は自身の興味関心やキャリア目標に合わせて学習を進めることができます。また、書籍を通じて新たな知識やスキルを習得することは、従業員のモチベーション向上にも繋がります。自己成長を実感することで、仕事への満足度が高まり、定着率向上にも貢献します。
次に、社内図書館は、企業が大切にしている価値観やビジョンを共有する場としても機能します。企業が推奨する書籍を置くことで、従業員は共通の価値観を共有しやすくなります。また、企業理念に関連する書籍や自社のカルチャーブックなどを置くことで、従業員は企業理念を深く理解し、行動に繋げることができます。さらに、社内図書館で読んだ本の感想や学びを共有することで、組織全体の知識レベルが向上します。
このように、従業員一人ひとりがスキルアップや自社理解を深める機会を増やすことで、社内全体のコミュケーションを促進させます。社内図書館で、他部署との交流ができたり、チームで同じ本を読み、議論することで、チームワークが強化する可能性もあります。
社内の知識やスキルの向上に力を入れることで、来訪者からの企業イメージも向上し、ブランディングや採用にも活かすことができます。他にも、業務につかれたときに、社内図書館で読書をすることで、リフレッシュ効果が得られます。そのため、ストレスの軽減や集中力の向上にも期待できます。
社内図書館は、従業員の成長を促し、企業文化を醸成する上で非常に有効なツールです。しかしながら、導入にあたって考慮すべきデメリットもあります。以下に4つのデメリットを解説していますので、把握しておきましょう。
社内図書館をつくるにあたり、導入費や維持コストがかかります。初期費用は、設置する本の書籍代や、書架などのオフィス家具の費用、必要に応じてオフィスの内装工事費などが必要です。また、維持費用は、新しい書籍や図書管理システムの導入費、電気代などが必要になる場合もあります。
また、社内図書館を設置するためには、十分なスペースが必要です。オフィス全体のレイアウトを考慮し、図書館スペースを確保する必要があります。スペースの確保をすると共に、導入したい社内図書館の規模にもよりますが、既存のオフィスレイアウトを変更しなければいけない可能性もあります。中小企業などのオフィススペースが限られている企業にとっては、大きな課題となるでしょう。
さらに、従業員のスキルアップにつながる適切な書籍を選定し、効果的に管理することが重要です。そのため、従業員の興味関心や業務内容に合わせた書籍を選定したり、書籍を適切に分類・整理し、従業員が簡単に求める書籍を探せるよう管理したり、貸出・返却管理などの業務や仕組みが必要です。
そして、社内図書館を設置しても、必ずしも多くの従業員が利用してくれるとは限りません。従業員のすべてが読書に興味があるわけではないので、利用頻度が低くなる可能性もあります。また、業務が忙しく、読書に時間を割けない従業員もいます。利用率を上げるためには、従業員への周知徹底や、魅力的なイベントの開催などが重要になります。
社内図書館の効果を発揮させ、社内イノベーションを起こすためには。導入前にいくつか準備をしておく必要があります。以下3つの視点から解説します。
まずは、社内図書館を導入する目的を明確にしましょう。導入目的を明確にすることで、書籍選定や設置場所、運営の軸がぶれることなく決定や改善ができます。例えば、導入目的の例として、以下のような内容が挙げられます。
これらの目的を具体的に数値化することで、効果測定がしやすくなり、運営後の改善に役立てます。また、目的は一つではなく、複数の目的を組み合わせることも可能ですが、会社のビジョンや戦略と整合性が取れている必要があります。
社内図書館の導入をするにあたり、初期費用や維持費などのコストや、書架を設置するスペースの確保が必要です。目的に合わせた社内図書館をつくる上で、どのようなレイアウトにすべきかを考える必要があります。次の章で、目的別でつくる社内図書館のおすすめレイアウトを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
なお、書架の配置や動線を考慮し、効率的なスペース活用を行うことで、費用やスペースを削減して導入できる可能性があります。
希望のレイアウトがある程度決まれば、専門業者に見積もりや、設置に必要なスペースをある程度把握しましょう。その上で、社内図書館を自社に設置するにあたって、必要な予算とスペースの確保をするとスムーズに進みます。
最後に、社内図書館を効果的に運用するためには、運用方法を細かく設定することが大切です。何となく運用しているだけですと、利用者が増えず、導入目的を果たすことができません。
導入する書籍は、従業員の興味関心や業務内容に合わせた専門書や教養書などを設置すると、スキルアップに役立ちます。しかし読み終えた書籍ばかりになると、新しい知識が得られなくなるため、定期的に従業員の意見を取り入れて、書籍の追加や入れ替えを実施することで、よりよい運用ができます。
他にも、貸出期間、貸出冊数、予約方法などを明確にし、図書管理システムを導入すること、効率的に管理する必要があります。
社内図書館は、単に本を置くだけでなく、さまざまな工夫を凝らすことで、より効果的に活用することができます。社員のスキルアップを加速させるための社内図書館の運用方法について、以下4つの視点から解説します。
専門書から教養書まで、幅広いジャンルの書籍を用意することで、社員は自分の興味関心に基づいた学習ができます。業務に必要な知識やスキルを深めるための専門書や、自己啓発・歴史・文学など、教養を高めるための教養書、新の業界トレンドや技術動向を把握するための業界誌、従業員の興味関心を刺激し、リフレッシュできるような書籍など、多様なジャンルの書籍を設置することで、従業員は自由に読みたい書籍を選び、知識の幅を広げることができます。
幅広いジャンルの書籍をばらばらに陳列すると探しにくいので、陳列はテーマ別に設置することで、効率的な学習をサポートすることができます。また、目的やレベルに合わせて、複数の書籍を組み合わせる工夫や、新しい書籍を導入したら、新書コーナーに設置するなど、読んでもらいやすいように工夫をすると良いでしょう。
定期的に読書会や勉強会を開催し、社員同士で書籍の内容を共有することで、新たな視点やアイデアが生まれやすくなります。例えば、選んだ本について意見交換を行い、新たな視点を得る読書会を実施したり、用意している書籍に関する専門知識の勉強会を開催し、インプットの機会を設けることで、飛躍的な成長を期待できるでしょう。
社内図書館を、オンライン学習プラットフォームと連携させることで、場所や時間に縛られずに学習できるようになり、より効果的な学習環境を提供することができます。
例えば、オンラインで動画やクイズ形式で学習できるeラーニングなどのコンテンツを提供することで、自発的に学習を深める機会をつくることができます。また、紙の書籍だけでなく、電子書籍も提供するとよりよい運営ができます。より効果的な運営を求める場合は、従業員の学習履歴を管理し、個々の成長をサポートする仕組みをつくると良いでしょう。
定期的にアンケートを実施したり、意見交換の場を設けたりすることで、社員のニーズに合った書籍を揃え、より魅力的な図書館にしていきます。どのジャンルの書籍が欲しいか、どのようなイベントを開催してほしいかなどを定期的にアンケート調査を実施することで、従業員のニーズに合う書籍の導入ができます。
社内図書館の一角に、意見箱を設置して、書籍の導入以外にも自由な意見を書き込める仕組みも用意すると良いでしょう。さらに、定期的なミーティングを行い、社内図書館の改善策について話し合うことで、最適なアップデートを実施できます。
社内図書館のレイアウトは、その目的によって大きく変わってきます。単に本を置くだけでなく、空間設計によって、社員の利用意欲を高め、目的達成を効果的にサポートすることができます。
前述でも述べた、社内図書館を導入する5つの目的(従業員のスキルアップ、企業文化の醸成、社員間のコミュニケーション促進、リラックスできる環境の提供、新規事業創出のきっかけ作り)に合わせた、おすすめの社内図書館レイアウトを紹介します。
オフィスの中心部やリフレッシュスペースなどの共用スペースに社内図書館を設置することで、社員の目に触れる機会を増やし、利用を促すことができます。オフィスの中心や共有スペースは可視性が高く、利用しやすい社内図書館をつくることができます。また、偶然立ち寄る機会が増え、社員観のコミュニケーションが生まれやすくなることもメリットです。また、オフィス全体の雰囲気を明るく、活気のあるものにする効果もあります。
以下、3つの目的で社内図書館をつくる場合に最適です。
ワークスペースの壁に棚を設置することで、業務中に気軽に本を手にとることができる環境を作り出すことができます。業務中に必要な情報をすぐに参照できることや、仕事の合間に読書をする習慣がつきやすいことがメリットです。また、目線の高さに、興味を引くような表紙の書籍を置くと、より効果的に運用できます。
以下、2つの目的で社内図書館をつくる場合に最適です。
間仕切りパーテーションに棚を設置することで、スペースを有効活用し、プライバシーも確保できます。オープンな空間でありながら、集中して読書ができ、複数のテーマの書籍を並べることができます。また、オフィスデザインのアクセントになるため、デザイン性の高いオフィスづくりをしたい場合にも最適です。また、書籍だけでなく、棚にグリーンを置いたり、照明を工夫することで、リラックス効果を高めることができます。
以下、2つの目的で社内図書館をつくる場合に最適です。
社内図書館を導入する際、オフィス環境を整えるための工事や、適切な家具の選定は、快適な読書空間を創出するために欠かせません。社内図書館をつくるために必要な、オフィス工事を一部、紹介します。
利用目的に合わせて、空間設計におけるレイアウト図面の作成が必要です。業者との打合せで、導入の目的やコンセプトを伝え、希望に応じたレイアウト図面を作成してもらいましょう。単に、書架を設置するだけでなく、目的に沿った運用ができるように、他のワークスペースからの動線や、面積、社内図書館の周辺に設置するオフィス家具なども、利用者を増やす設計で作成してもらいましょう。
目的に合わせた空間設計で決めた書架の設置や、設置工事が必要です。既製の書架を導入するだけでなく、壁に棚を作る場合は、設置工事が伴います。なお、既製の書架を導入する場合も、地震などの災害時に備えた耐震補強工事をするとよいでしょう。
書架は固定式のものや、可動式のもの、オープンシェルフで書籍を見せて収納するおしゃれなデザインのもの、またそれらを組み合わせたものなど、多様に種類があります。
オフィスの景観や、デザイン性を高めたい場合は、事前に用意する書籍を把握し、書籍サイズに合わせた書架や棚を設置すると良いでしょう。
社内図書館の目的やコンセプトに合わせて、間仕切り工事やパーテーション工事が必要になるケースもあります。例えば、社内に独立した社内図書エリアをつくる場合や、パーテーションの可動式の棚を導入する場合などに必要です。
書架や棚の高さや素材によって、空間の印象が大きく変わるため、導入目的や企業コンセプトに合わせた設計が必要です。また、照明とのバランスを考慮することで、リラックス効果を促したり、コミュニケーションを活性化させる効果を促進することができるでしょう。
照明は、読書の集中力や空間の雰囲気に大きな影響を与えます。そのため、社内図書館の導入目的に合わせて、照明工事をすると良いケースもあります。
例えば、自然光はリラックス効果が高く、集中力も向上させることができるため、窓付近に書架を設置すると良いのですが、夕方や夜に利用する場合には、照明が必要なため、関節照明などを導入すると良いでしょう。
また、窓際でない場合にも、書架を照らすスポットライトや、調光・調色ができる照明の設置工事をすることで、さまざまなシーンに対応できます。
書籍でインプットした情報をまとめたり、理解を深めるため、パソコンやタブレットを使う機会もあります。そのため、社内図書館の付近にコンセントがない場合、コンセント設置工事が伴うケースもあります。
その他にも、導入目的や企業コンセプトに合わせた社内図書館をつくるために必要な工事が付随する可能性もあります。まずは、専門業者に問合せて、社内図書館づくりに必要な工事を把握しましょう。
社内図書館を導入するにあたって、大掛かりな工事をしたくないと考える人も少なくありません。このような問題を解決するため、各オフィス家具メーカーでは、比較的簡単に社内図書館を導入できるオフィス家具を展開しています。
今回は、最新のオフィス家具を中心に社内図書館づくりで活用できるオフィス家具3選を紹介します。
コクヨの「Any Wall(エニーウォール)」は、パネルを自由に組み合わせて多様なレイアウトが可能です。また、ホワイトボードやピンボードなどの機能性パネルを取り付けて、あらゆるワークシーンに活用できます。
見せる収納として活用もできるため、いくつかの「Any Wall」を並べて、オフィスの中心に設置する社内図書館づくりなどに活用できます。
コクヨの「JUKE(ジューク)」も、社内図書館づくりに活用できます。ユニットの組み合わせを自由に組み合わせて、フレキシブルに仕切ったり、囲うことができるので、書籍のジャンル分けがしやすく、社内図書館のスペースを増設したい場合も中間ユニットを付け加えることで簡単に拡大できます。
「JUKE」も、ホワイトボードや植栽パネル、引き出し付きユニットなどをつけることができ、理想的な社内図書館にカスタマイズができます。
オカムラの「Lives Shelf(ライブス シェルフ)」は、開放感のあるデザインと高い収納力が特徴の書架です。
また、スチール製で耐久性が高く、大容量の書籍を収納可能です。さらに、オープンタイプなので、書籍を見つけやすく、空間を広く見せることができ、圧迫感が少ないことが人気の理由です。
「Lives Shelf」もホワイトボードや有孔ボードなどをつけてカスタマイズすることが可能です。
また、オフィスに馴染みやすいデザインなので、どんなオフィスでも導入しやすいこともメリットです。
オフィスに社内図書館を導入することで、社員の知識向上や社内コミュニケーション向上など、あらゆるメリットを得られますが、導入・運営にかかる費用やスペース、運用方法の検討などが挙げられます。
そのため、社内図書館を成功させるためには、目的を明確化し、予算や社内のスペースを確保し、適切な運用方法を考えることが重要です。
社内図書館は、企業の成長を後押しする強力なツールとなり得ますが、自社の状況に合わせた設計や導入時期を把握し、検討をすることが重要です。
ハタラクバデザインでは、社内図書館づくりのレイアウト設計や、社内図書館づくりに必要なオフィス家具の提案にも対応しています。
今後、社内図書館を導入したいと考える方は、お気軽にお問い合わせください。
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